選び方

歌・ギター用のオーディオインターフェース、何を選ぶ?

歌とギターの同時録音でも、直結かマイクかで必要な入力が変わります。Scarlett Solo・2i2 第4世代とMOTU M2を、録り方から選びます。

先に結論

  • 歌用マイク1本+ギター直結なら、Soloでも同時に録れる。
  • 歌とアコギを別々のマイクで同時に録るなら、マイク入力2本の2i2かM2。
  • 3本以上を同時録音する、二人に別々のヘッドホンミックスを送るなら、今回の3機種では不足する。
この記事の目次

YOUR INPUTS

同時に録る音で、候補を絞る。

Scarlett Solo 第4世代

マイク入力1本で足りる。Soloも候補。

ほかの音はDAWで重ね録りするなら、マイク入力を増やすためだけに上位機を選ぶ必要はありません。今の機材で録れているなら買い替えも不要です。

入力と機能の比較を読む

最初に決めるのは「同時に録る音」

歌、ギター、キーボードを使うからといって、全部の入力が同時に必要になるわけではありません。ギターを先に録り、その伴奏に合わせて歌を重ねるなら、必要な入力はその録音時の分だけです。

反対に、弾き語りを一度で録るなら、歌とギターそれぞれの入力が必要です。ここで分かれ目になるのが、ギターをケーブルでつなぐか、マイクで録るか。製品の「2入力」という数字だけを見るより、使う端子を先に書き出すほうが確実です。

録りたいもの 必要な入力 今回の候補
歌・声をマイク1本で録る マイク入力1本 Solo / 2i2 / M2
歌+エレキ、またはピックアップ付きアコギを直結 マイク1本+楽器入力1本 Solo / 2i2 / M2
歌+アコギを別のマイクで録る マイク入力2本 2i2 / M2
二人の声を別々のマイクで録る マイク入力2本 2i2 / M2
ステレオ出力の鍵盤を左右別々に録る ライン入力2本 2i2 / M2
歌1本+アコギをマイク2本でステレオ録音 マイク入力3本 今回の3機種では不足
歌+鍵盤のステレオ出力を一度で録る マイク1本+ライン2本 今回の3機種では不足

Soloのマイク端子は入力2、ギター用のジャックは入力1です。歌はXLRへ、ギターはジャックへ接続してInstを選び、DAWでは別々のモノラルトラックを割り当てます。Soloの公式接続説明がこの構成を説明しています。

Soloで十分な人、見送ったほうがよい人

マイク1本で歌を録る、歌とギターを重ね録りする、歌とギター直結を同時に録る。この範囲ならSoloの入力構成で足ります。「弾き語りだから必ず2i2」という選び方は、不要な買い足しになることがあります。

ただし、歌とアコギをそれぞれのマイクで同時に録りたい場合は、マイク2本が必要です。別々に重ね録りするなら、マイク1本を使い回せます。Soloの楽器・ライン端子は、2本目のマイクプリアンプではありません。変換ケーブルだけでマイク入力が増える、と考えないでください。

手持ちのインターフェースで必要な入力、音量、対応環境が満たせているなら、買い替えを急ぐ理由はありません。録音のノイズが気になる場合も、原因が部屋やマイク位置なら本体を替えるだけでは解決しません。

2i2とM2は、録音中の操作で選び分ける

2本のマイクが必要なら、2i2とM2を比べます。2i2 第4世代のAuto Gainは入力レベル設定を補助し、Clip Safeは入力のクリッピングを防ぐためにゲインを調整します。演奏前のレベル合わせに不安がある人には、検討理由になります。Clip Safeは176.4 / 192kHzでは利用できません。録った後の歪みを修復する機能とも違います。

M2はカラー画面で入力と出力のレベルを確認でき、48Vと直接モニターを入力別に切り替えられます。DIN MIDI端子を使う機材がある、TRSではなくRCA接続が必要、という条件も選ぶ理由になります。RCAはTRSと同じ信号で、独立した別ミックスの出力が増えるわけではありません。

どちらもアナログ同時入力は2chです。2i2は背面のXLRと前面のジャックを同じチャンネル番号で共有します。4個の端子があるから4本同時に録れる、とは読み替えられません。 詳しい比較で、モニターと電源の違いも整理しました。

自分が聴きたいのは、生音か、DAWで加工した音か

直接モニターは、入力された音をDAWで処理する前に聴く経路です。歌の録音で入力音をすぐに聴きたいときには役立ちますが、DAWのリバーブやアンプシミュレーターの音をそのまま聴く機能ではありません。

ギターをアンプシミュレーターで弾きたいなら、DAWの入力モニターで処理後の音を聴きます。直接モニターも同時に入れると、生音と加工音が重なることがあります。どちらの音を聴くか決めて設定してください。

2i2には本体のモノ・ステレオ切り替えがあり、M2はMONを入力別に切り替え、長押しでステレオ監視にできます。Soloと2i2の入力音・PC再生音のバランスはFocusrite Control 2でも調整できます。M2にはM4のInput Monitor Mixノブはありません。

二人で録るなら、ヘッドホンも確認する

この3機種のヘッドホン端子は1つです。二人で同じ伴奏を聴く場合でも、ヘッドホンを2本つなぐための構成が別に要ります。分岐だけでは、音量や駆動条件が適切になるとは限りません。

さらに「歌う人には自分の声を大きく、ギター担当にはギターを大きく」という別々のキューミックスが必要なら、この3機種の独立したヘッドホン音量ノブだけでは実現できません。必要な出力・ルーティングを持つ別機種や構成を検討してください。

ステレオの鍵盤と歌は、3つの入力が必要

鍵盤のL・R出力を左右別々に録るなら、ライン入力を2本使います。2i2とM2はこの構成に使えますが、さらに歌用マイクを同時に足すと、アナログ入力は合計3本になります。今回の3機種には足りません。ループバック入力を増やしても、鍵盤やマイクの物理入力は増えません。

先に鍵盤をステレオで録り、後から歌を重ねれば、同時入力は2本に収まります。本体を買い替える前に、ステレオで残したい音と、一度の演奏で録りたい音を分けて考えてください。Soloはライン・楽器入力が1本なので、ステレオ鍵盤の左右を直接2本で入れる用途とは異なります。

使うPCと、足りないケーブルを先に確認する

対応OS、USBポート、XLR・楽器ケーブル、ヘッドホンの6.35mm接続を購入前に確認します。USB-C端子があるだけで、すべてのケーブルがデータ転送や必要な給電に使えるとは限りません。

単体本体と、マイク・ヘッドホンを含むStudioセットは別の商品です。購入ページでは世代とセット内容を確認してください。必要なものと現行OSの確認先は、購入チェックリストにまとめています。

WHERE TO BUY

世代と販売条件を確認して、販売店へ。

掲載価格・在庫は固定表示していません。通常リンクの販売先も含みます。単体・セット、新品・中古、国内保証を購入ページで確認してください。

確認した一次資料

製品仕様・対応環境の確認日:。購入時はメーカーと販売店の現行条件を再確認してください。

  1. Focusrite:Solo 第4世代の端子・直接モニター
  2. Focusrite:2i2 第4世代の端子・Auto Gain・Clip Safe
  3. Focusrite:2i2の4端子は同時録音できるか
  4. MOTU:M2の現行仕様
  5. MOTU:Mシリーズ公式マニュアル(直接モニター・出力)

実機の音質・遅延を測定した記事ではありません。 用途への適合は、記載した仕様からの編集判断です。