新製品紹介 · 公式情報の整理

AutoTune Advanced:録音中の補正を重視する人へ

自動補正とビブラート調整が中心の新製品。録った後の手動編集との違い、対応環境、既存ユーザーの買い方を整理します。

公式資料をもとにした紹介です。実使用・試聴・測定によるレビューではありません。この記事にはアフィリエイト広告を含みます。購入により報酬を受け取る場合があります。

AutoTune Advancedのピッチ補正画面。左側にピッチ表示、右側に補正速度などの設定が並ぶ。
AutoTune Advancedの画面。画像:Antares公式プレス素材。掲載画像は実使用検証の記録ではありません。 配布元

歌いながら補正を聴くための選択肢

Antaresが9月24日に発表したAutoTune Advancedは、自動ピッチ補正を中心とした製品です。新しいDVA機能は、歌のビブラートを保ったり、その幅や強さを調整したりするためのもの。自然な仕上げから、補正を強く聴かせる表現までを想定しています。

録音中に補正された声を聴きたい人や、自動補正でビブラートの扱いを細かく調整したい人の候補になります。すでに使っている補正ソフトで目的を満たせるなら、買い替えを急ぐ理由にはなりません。

手動編集が目的なら、機能を分けて選ぶ

AdvancedはGraph Modeを備えていません。音符ごとに手動で編集する用途では、AntaresはAutoTune Pro 11を別の選択肢として案内しています。「Advanced」という名前だけで、手動編集も含めた全機能の上位版だと考えないほうがよいでしょう。

録った後に直す作業と、歌っている最中の補正は使い方が異なります。MelodyneとWaves Tune Real-Timeの選び方でも、この違いから必要なソフトを整理できます。

Melodyneと比べるなら、修正する場面から

AutoTune AdvancedとMelodyneを、単純な上位・下位としては比べられません。Advancedは通ってくる単声を設定に沿って自動補正する用途、Melodyneは解析済みの録音からノートを選んで編集する用途が中心です。

表は横にスクロールできます。機能による選び分けで、音の自然さを実測比較したものではありません。

今したい作業 比較候補 選ぶ前の条件
歌いながら補正された声を聴く AutoTune Advanced DAWのモニター経路と実際の遅延を確認。Melodyneのノート編集とは別の用途
録った歌の一音の音程・位置・長さを直す Melodyne essential 基本ツールで目的を満たすか。付属ライセンスを既に持っていないか
録った歌のビブラート・フォルマントをノートごとに細かく編集 Melodyne assistant以上 assistantは全ツールを備える。和音内の音を分けるDNAはeditor以上

例えば、サビの1音だけ長さと音程を変えたいなら、まずDAW標準の編集や付属Melodyneで足りるかを確認します。歌いながら補正の効き方を聴いて演奏したいなら、ノート編集機能の多さより、Advancedを通してモニターできる経路が重要です。

Melodyneの版による違いはメーカー公式の機能表に基づきます。初めから両方を購入する前に、編集方法のガイドと所有ライセンス別の買い方で、今足りない作業を絞ってください。

低遅延の数値だけで、録音環境を決めない

メーカーはLive Latency modeの遅延を1ms未満と説明しています。これは音選びによる実測値ではなく、オーディオインターフェースやDAWを含む録音環境全体の往復遅延を保証する値でもありません。音質、CPU負荷、モニターの聴きやすさは未検証です。

公式FAQでは、分離された単声の声・楽器を対象としています。複数の声や和音が混ざったトラック全体を一括で補正する用途とは分けて考えてください。

新規購入より先に、所有ライセンスを確認

Advancedには永続ライセンスとAutoTune Unlimitedでの契約利用があります。既存ユーザー向けには、AutoTune 2026、Pro 11、Pro X、Artist、EFX+ 10/9の永続ライセンスを対象とした有料upgradeが案内されています。元のライセンスも残りますが、無料更新ではありません。

対象製品を販売店で購入した場合は、先にAntaresアカウントへ登録する必要があります。所有ライセンスを確認せず新規通常版を買うより、公式のupgrade条件と契約利用を比較してから決めるのがよいでしょう。

自分のOSとDAWで動くか

確認時点の公式互換表はmacOS 14・15・26、Windows 10・11を掲載しています。形式はVST3・AUv2・AAX。LogicではAU、CubaseではVST3、Pro ToolsではAAXというように、使用するDAWに合わせます。導入・認証にはAntaresアカウントとAuto-Tune Centralを使います。

各DAWの最低バージョンや、手持ちの旧セッションとの互換性まで確認できたわけではありません。購入前に現行の互換表を確認し、試用する場合も契約期間・更新条件を確かめてください。

導入先と購入条件

比較候補の購入先

本文で比較した別製品の販売先です。用途に合う条件と、購入前の注意点から選んでください。

確認した公式資料

価格・付属品・動作条件は変更される場合があります。購入時に公式の現行条件を確認してください。